category: 医学
DATE : 2008/12/26 (Fri)
DATE : 2008/12/26 (Fri)
広く土壌中に分布する、グラム陽性の嫌気性杆箘。芽胞をつくる周毛性鞭毛をもち、運動性がある。ソーセージなどの保存食品の中で増殖して激しい食中毒を起こすことから、腸詰箘とよばれることもある。箘自体には病原性はなく、これが産生する箘体外毒素(ボツリヌス毒素)が問題なのである。ボツリヌス毒素は強力な抹梢神経毒で、口から食べ物に混じって入ってくると、数時間から数日後に悪心、嘔吐、瞳孔散大などの症状を呈し、最後には呼吸麻痺によって死亡する。発症した場合の治療は困難で、対症療法以外にはない。
ボツリヌス毒素の毒性は自然界最強、理論的には毒素1グラムで1000万人の人間を殺すことができるとされている。この強力な毒性に目をつけ生物兵器に仕立てるという考えをもった軍関係者も少なくない。その可能性は、現在なおあるが、発想の逆転。神経筋接合部、神経末端からのアセチルコリンの不可逆的な阻害という作用機序を利用し、最近では眼瞼けいれん、片側顔面けいれんなどの治療に用いられている。また、過剰発汗や眉間のしわ取りなど皮膚科、美容外科領域でも使用されはじめた。
ボツリヌス毒素の毒性は自然界最強、理論的には毒素1グラムで1000万人の人間を殺すことができるとされている。この強力な毒性に目をつけ生物兵器に仕立てるという考えをもった軍関係者も少なくない。その可能性は、現在なおあるが、発想の逆転。神経筋接合部、神経末端からのアセチルコリンの不可逆的な阻害という作用機序を利用し、最近では眼瞼けいれん、片側顔面けいれんなどの治療に用いられている。また、過剰発汗や眉間のしわ取りなど皮膚科、美容外科領域でも使用されはじめた。
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